「技能は後回し」が実は損です。複線図を先にやると学科で10問ぶん効きます
これは、私が受験者だったころに一番知りたかった情報です。
気づいたのは、合格したあとでした。「なんだ、実技を先に勉強したほうが点数取れるじゃん」って。
というのも私、筆記のその部分が一番難しく感じて、若干、捨て問題にしていたんです。先に実技をやっていれば取れた問題を、自分から手放していたことになります。もったいないことをしました。
だから今、受験する方には先に言っておきたいんです。
私はよく「技能を先に勉強したほうがいい」と言っています。ただ、正確に言うと少し違います。同時にやったほうがいい、というのが本当のところです。
わかります。筆記だけで精いっぱいですよね
試験の順番は、学科が先で、技能があと。だからつい技能を後回しにするんですよね。
そもそも、時間に余裕なんてないですよね。特に働きながら受けようとしている方。仕事があって、家のこともあって、日々のいろいろと戦いながらの受験です。もう筆記をやるだけで精いっぱい。
わかります。本当にわかります。
わかるんですが!なんです。
むしろ時間がない人ほど、こっちを取りにいったほうがいいと思っています。同じ勉強が2つの試験に効くわけですから。
技能を先にやると、学科で10問ぶん有利になります
技能を先にやっておくと、学科で確実に10問は有利になります。
この10問がどれくらい大きいか、合格ラインと並べてみてください。
- 学科試験は50問
- 合格は60点。つまり30問取れれば受かります
- そのうち10問を先に固められる
30問取ればいい試験で、10問です。残りは40問のうち20問。ぐっと楽になりますよね。
そして冒頭に書いたとおり、私はこのうちの半分くらいを捨てていました。全部ではありませんが、難しく感じた分は最初から諦めていたということです。30問取れば受かる試験で、5問ぶんを自分から手放していました。その5問は、どこか別のところで取り返さないといけません。
※ 50問・60点は試験の仕組み、10問は当校の見立てです。試験の形式は変わることがあるので、受験される年の受験案内でご確認ください。
難しそうに見える問題ほど、複線図で取れます
最初は難しいと思っている問題でも、複線図がちゃんと書ければ点が取れます。しかも実技だけでなく、筆記でもです。
一石二鳥、というのはこういうことです。技能のためにやった練習が、そのまま学科の得点になって返ってきます。ひとつの勉強で、ふたつの試験に効きます。
複線図は、毎日やって2週間くらいです
「そんなに時間かかるの?」と思われるかもしれません。当校の受講生を見ていると、毎日練習して約2週間で感覚をつかむ方が多いです(受講生調べ)。
2週間です。学科の直前に慌てて詰め込む10問ぶんを、その2週間で先に取りにいけると考えると、どちらが得か見えてくると思います。
複線図には、何を書き込んでおくか
ここからは具体的な話です。複線図は、ただ線を引くだけでは半分しか使えていません。
たとえばリングスリーブ。大きさを間違えると、それだけで欠陥です。判断そのものは表を見れば分かるんですが、本番で手が止まる人が多いんですよね。
指導していて思うのは、止まる原因は「表を覚えていないから」ではないということです。表は覚えているのに止まります。複線図にジョイントの本数を書いていないから、その場で数え直すことになるんです。
だから、複線図を書く段階で次の3つを一緒に書き込んでしまいます。
- そのジョイントに集まる電線が何本か
- 1.6mmと2.0mmが混ざっていないか
- 圧着マークが「○」になる組み合わせかどうか
これだけで、本番で数え直す必要がなくなります。図を見れば書いてあるので、迷いようがありません。
圧着マークを間違えると、やり直しが効かないことがあります
圧着マークが違っていると欠陥です。時間が残っていれば切り直せますが、ケーブルの長さが足りなくなることがあります。
つまりやり直しが効かない失敗になりうるということです。複線図の段階で決めておけば、そもそも起きません。
複線図なしでも実技はできます。でも失敗が増えます
正直に言うと、複線図を書かなくても実技ができないことはありません。慣れた人なら書かずに作れます。
ただ、複線図が書けないと実技で失敗してしまうことが多いという結果が出ています。理由は単純で、本番だからです。
- 本番はやっぱり慌てます
- そして疑心暗鬼になりがちです
- 「あれ?これで大丈夫だっけ?」と思ったときは、だいたい失敗します(笑)
練習ではできていたのに、本番で手が止まる。よくあります。止まった瞬間に、記憶だけが頼りになるのがまずいんです。
手元に複線図があれば、「やっぱり大丈夫」と思えます
ここが実際、けっこう違います。
迷ったときに手元に複線図があれば、確認して「やっぱり大丈夫だ」と思えます。それだけで手が動き出します。逆に何もなければ、迷いを抱えたまま作業を続けることになります。
複線図は、作業の手順書であると同時に、本番の自分を落ち着かせる材料でもあるんです。
暗記では対応できないから、先に押さえておく
複線図は、覚えて済ませられるものではありません。問題ごとに自分で起こすものだからです。
だからこそ、先に手をつける価値があります。暗記だけでは対応できない複線図を先に押さえておくと、筆記でも実技でも活躍してくれます。
「技能は学科が終わってから」ではなく、同時に、少しずつ。これが結局いちばん近道です。
学科の勉強で手いっぱいです。技能まで手が回りません
全部やる必要はありません。複線図だけ先に始めてください。毎日少しずつで、2週間ほどで感覚がつかめます。しかもその分が学科の点になって返ってきます。
複線図は書かずに作ってはいけませんか
書かなくても作れます。ただ本番は慌てますし、迷ったときに確認するものがないと、そのまま失敗につながります。手元にあるだけで違います。
リングスリーブの表を丸暗記すれば足りますか
足りません。表は数秒で引けても、複線図に本数が書かれていないと引きようがないためです。複線図を書く段階で処理してしまうのが確実です。
練習でリングスリーブを使い切ってしまいます
圧着の練習は本数を使います。教室では材料を用意しているので、手を動かす回数を確保できます。
複線図が書けるようになるまで、どのくらいかかりますか
当校の受講生を見ていると、毎日練習して約2週間で感覚をつかむ方が多いです。もちろん個人差はあります。
配線図の問題が難しいので、捨てようと思っています
私も受験のとき、半分くらいは捨てていました。でも合格してから「実技を先にやっていれば取れた」と気づきました。捨てる前に、複線図を2週間だけ試してみてください。
学科に受かってから技能を始めても間に合いますか
間に合わないことはありませんが、もったいないです。技能の練習は学科の得点にもなるので、後回しにすると同じ内容を2回勉強することになります。
学科の進め方は学科試験対策のページ、複線図と実技は技能試験対策のページにまとめています。何から手をつけるか迷っている方は、無料体験レッスンで現状をうかがってご提案します。